業務上負傷した場合の休業補償について

2023.02.15

有給休暇

 
松林 大樹 コステム社会保険労務士事務所 代表

社会保険労務士・ PHP研究所認定チームコーチ。厚生労働省や都道府県等のホワイト企業認定マーク取得、㈱ワーク・ライフバランス認定「働き方見直しコンサルティング」、クラウド勤怠管理システム導入など採用力・定着力向上のための働きやすい職場環境づくりを支援している。講演実績としてアサヒビール(株)、コクヨ(株)、(株)デンソーセールス、農林水産省など。石川県金沢市のコステム社会保険労務士事務所の代表を務める。

仕事中の事故は、しばしば長期間働けないことがあります。
このような場合、従業員やその家族にとっては、大変な思いをすることになります。
この記事では、業務上の負傷で仕事を休んだ従業員への補償の取り決めについて説明します。
具体的には、給与にどのような影響があるのか、
また休業期間中にどのような選択肢があるのかについて見ていきます。

【 目 次 】

  1. 業務災害(労災)で仕事を休んだ場合の給与は?
  2. 休業期間中の従業員から有給休暇の請求があった場合は?

業務災害(労災)で仕事を休んだ場合の給与は?

業務災害(労災)で、働けない状態となり、仕事を休んだ場合は、給与は払われませんが、労働基準法で、休業補償についての規定があり、会社はその規定以上の補償を就業規則で定めています。
実際には、会社では国の労災保険に加入しているため、多くの補償が労災保険から行われるのが一般的です。

【労働基準法第76条 休業補償】
労働者が、業務上の傷病の療養のため休業し賃金を受けないときは、使用者は、療養中、平均賃金の60%の休業補償を行わなければならない。

休業期間中の従業員から有給休暇の請求があった場合は?

休業期間中の従業員から未消化の有給休暇の請求があった場合、それを利用することは問題ありません。
休業期間中の全部だけでなく、一部を有給休暇として活用することもできます。

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