変形労働時間制の導入と、就業規則の規定例について解説

2023.02.15

就業規則

本記事では、変形労働時間制の導入方法と、就業規則の規定例を解説します。
1ヶ月単位と1年単位の変形労働時間制の導入方法、それぞれの就業規則の規定例を紹介します。
この記事を読めば、変形労働時間制を導入するための手順や、就業規則の規定例を理解することができます。
ぜひ本記事をご覧いただき、変形労働時間制の運用にお役立てください。

【 目 次 】

  1. 1ヶ月単位の変形労働時間制とは?
  2. 1ヶ月単位の変形労働時間制を採用するための手順
  3. 1ヶ月単位の変形労働時間制の規定例
  4. 1年単位の変形労働時間制とは?
  5. 1年単位の変形労働時間制を採用するための手順
  6. 1年単位の変形労働時間制の規定例

1ヶ月単位の変形労働時間制とは?

1ヶ月単位の変形労働時間制とは、1ヶ月以内の期間を平均して、1週間当たりの労働時間が40時間(※特例措置対象事業所は、44時間)以内となるように設定された時間制です。

小売業や、飲食業、サービス業など特定の日に8時間を超えたり、特定の週に40時間を超えて働くことが可能になります。

1ヶ月単位の変形労働時間制を採用するための手順

①変形期間を決める。
②所定労働時間数、所定休日を決める。
 下記の法定労働時間内に設定する必要があります。

1ヶ月の歴日数法定労働時間の総枠
※小数点2位以下切り捨て
※カッコ内は、特例措置対象事業所
31日177.1時間(194.8時間)
30日171.4時間(188.5時間)
29日165.7時間(182.2時間)
28日160.0時間(176.0時間)

③就業規則に変形労働時間制に関する内容を規定する。
 ないしは、労使協定を締結する。

④③を労働基準監督署に届出する。

1ヶ月単位の変形労働時間制の規定例

1か月単位の変形労働時間制の就業規則の規定例です。

【 規定例 】
第 〇条 前条にかかわらず1か月単位の変形労働時間制を適用する従業員の所定労働時間は、毎月1日を起算日とする1か月ごとに平均して、1週間当たり40時間以内とする。

2.前項における従業員の始業時刻及び終業時刻は、会社が毎月〇日までに作成し各従業員に周知する勤務シフト表によるものとする。

3.第2 項の始業時刻・終業時刻及び休憩時間を決定する勤務シフト表は、別表に掲げる勤務パターンにより作成するものとする。ただし、従業員の同意を得て所定労働時間の範囲内で、勤務パターンの一部を変更することができる。

1年単位の変形労働時間制とは?

1年単位の変形労働時間制とは、業務に繁忙月、閑散月がある事業所で採用される労働時間制です。
特定の繁忙月に長い労働時間を設定し、閑散月に短い労働時間を設定することにより、1ヶ月を超え、1年以内の特定の期間を平均して週の労働時間を40時間にする制度です。

1年単位の変形労働時間制を採用するための手順

①1ヶ月以上1年以内の期間で変形の対象期間を決める。
 
②労働日と労働時間を決める。
 対象期間を平均して、1週間の労働時間が40時間を超えないように対象期間内の各日、各週の所定労働時間を決める必要があります。
 ただし、対象期間を1ヶ月以上の期間に区分することとした場合は、
 ・最初の期間における労働日
 ・最初の期間における労働日ごとの労働時間
 ・最初の期間を除く各期間における労働日数
 ・最初の期間を除く各期間における総労働時間
 を定めればよいことになっています。

 年単位の変形労働時間制は、
 ・対象期間の労働日数の制限
 ・連続労働日数の制限
 ・1日・1週の労働時間の限度
 が定められていますので、注意してください。

③労使協定を締結する。

④就業規則に年単位の協定を規定する。

⑤③と④を労働基準監督署に届出する。

1年単位の変形労働時間制の規定例

1年単位の変形労働時間制の就業規則の規定例です。

【 規定例 】
第 〇条 1年単位の変形労働時間制を適用する従業員の所定労働時間は、1年単位の変形労働時間制に関する労使協定で定めた起算日から1年間(対象期間)を平均して1週間当たり40時間以内とする。

2.前項における従業員の始業時刻及び終業時刻は、会社が毎年、労使協定で定めた起算日の30日前までに作成し各従業員に通知する年間勤務カレンダーによるものとする。

3.第2 項の年間勤務カレンダーは、1年を通常期間と特定期間に区分し、それぞれの始業時刻・終業時刻及び休憩時間は別表のとおりとする。

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