パワハラにならない言葉の使い方

2023.02.10

ハラスメント

職場におけるハラスメントは、言葉のハラスメントを含め、さまざまな形で行われることがあります。
言葉による嫌がらせ、つまりパワハラは、微妙なものから直接的なものまであり、被害者に永続的な影響を与える可能性のある虐待の一種です。パワハラと思われる言葉や言動を避けたい方は、この記事を参考にしてください。

【 目 次 】

  1. パワハラとは?
  2. パワハラに当たる言葉とは?脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい言葉
  3. 解雇をにおわす言葉
  4. 部下の能力を否定する言葉
  5. 言葉のパワハラが発生したときの会社の対応

パワハラとは?

パワハラは、大きくわけて6分類に分類されます。

パターン
脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言上司が部下に対して、人格を否定するような発言をする。
暴行・傷害上司が部下に対して、殴打、足蹴りをする。
業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害上司が部下に対して、長期間にわたる肉体的苦痛を伴う過酷な環境下での勤務に直接関係のない作業を命じる。
隔離・仲間外し・無視自身の意に沿わない社員に対して、仕事を外し、長期間にわたり、別室に隔離したり、自宅研修させたりする。
業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと上司が管理職である部下を退職させるため、誰でも遂行可能な業務を行わせる。
私的なことに過度に立ち入ること思想・信条を理由とし、集団で同僚一人に対して、職場内外で継続的に監視したり、他の社員と接触しないよう働きかけたり、私物の写真撮影をしたりする。

パワハラに当たる言葉とは?脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい言葉

パワハラに当たる言葉とは、以下のようなものがあります。
● 脅迫(「ノルマが達成できなければ辞めますと一筆書け」「ぶっ殺す」など)
● 名誉棄損(「新人以下だ」など)
● 侮辱(「あなたは実力がない」など)
● ひどい暴言(「給料泥棒」「新入社員以下」など)

その中でも、注意が必要な
● 解雇をにおわす言葉
● 部下の能力を否定する言葉
について解説します。

解雇をにおわす言葉

パワハラにあたる言葉として、代表的なのが、「クビ」です。
解雇をにおわす言葉の一例
● ノルマ達成できなかったら、辞めます。と書け。
● お前をクビにしてやる。
● 辞表を書いて今すぐ辞めろ。
● お前の代わりはいくらでもいる。

部下の能力を否定する言葉

部下の能力を否定する言葉の一例
● お前はそんなことも出来ないのか。
● 何も出来ないんだな。
● いつも失敗ばかりだ。
● お前のせいで、皆困っているんだ。
● 子供以下だ。

言葉のパワハラが発生したときの会社の対応

しばらく様子を見るなど、放置をすることが最悪の結果を招きます。
しっかりと対応し、健全な職場づくりを目指すことが求められます。


1.被害者の話を聞き、事実確認を行います。
いつ発生したのか?(出来る限り特定)
どこで発生したのか?
行為者は誰か?
ハラスメント行為の内容(出来る限り詳細に)
ハラスメント行為の期間や回数
ハラスメント行為に至るまでの経緯
ハラスメント行為者の日頃の言動
同様な被害にあっていると思われる人の有無
何を、どのようにしたのか?を丁寧に聞き取ります。

言った言わないにならないよう、被害者1人に対し、事実確認を行うのは2人が望ましいです。

事実確認の際によくある問題として、誰が悪いという調査をしてしまうことがあります。
あくまでも事実確認であって、調査ではありません。
感情や意見、判断を捨てて、事実の確認に努めてください。

2.行為者の話を聞き、事実確認を行います。
「労働環境調査をしている」などの事由で話を聞き始めます。
まだハラスメントの有無も明らかでない中で加害者のような扱いをすることで、問題が大きくなったり、仮にハラスメントが事実であったとしても、当然本人はそれを認めないことが少なくないためです。

最終的に事実確認をしたい内容は、1の内容です。

3.第三者の話を聞きます。
2と同様「労働環境調査をしている」などの事由で話を聞き始めます。

4.1から3の話を基に、再度、被害者の話を聞きます。
・関係者全体の話を聞き、より詳しく確認が必要だと思われること。
・話の矛盾点の確認などを行います。

5.1から4の話を基に、再度、行為者の話を聞きます。

6.懲戒委員会にかけ、ハラスメントの有無、懲戒の有無を決定します。

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